国指定史跡 小峰城跡の来歴
国指定史跡「小峰城跡」
指定 平成22年8月5日
指定面積 124,114.84㎡
構造 梯郭式平山城小峰城跡は、南北朝期の興国・正平年間（1340～69）頃に、結城親朝により築城されたのが始まりとされます。
現在に残る石垣造りの城郭は、寛永4年（1627）に初代白河藩主となった丹羽長重が寛永6年（1629）より約4年の歳月をかけて改修したものです。
丹羽氏以後、松平（榊原）・本多・松平（奥平）・松平（結城）・松平（久松）・阿部といった徳川譜代・親藩の7家21代の居城として、また奥州の関門としての役割を担いましたが、慶応4年（1868）の戊辰戦争白河口の戦いにより焼失落城しました。
明治以降、城郭はその多くが民間への払い下げとなりますが、本丸を中心とした範囲は陸軍省の所管となり、のち明治26年（1893）に白河町に払い下げられました。
本丸・二之丸を中心とした範囲は、城郭遺構を活かした都市公園としての整備が進められ、平成3年（1991）には三重櫓、平成6年（1994）には前御門が発掘調査の成果と絵図の記載をもとに木造で復示されています。
そして、小峰城は奥州の関門としての歴史的重要性や今なお本丸・二之丸を中心とした範囲に、石垣や堀といった遺構が良好な状態で残されていることが高く評価され、平成22年（2010）に国の史跡に指定されました。
『現地案内板』より
佐竹義宣起請文
起請文事
一年来申合儀候共於向後者別而可申合事
一世上如何様ニ移替候共無手抜表裏無之
可申合事 付誘合成候ハゝ互ニ一き糺候事一其地へ助引之儀始末共ニ見除不可申事
付随而移候義広本意之所弥可申合事若此儀 於偽者
上者梵天帝尺四大天王下者堅牢地神
熊野三所大権現日光三所権現当国鹿嶋
大明神八幡大菩薩別者愛宕飯縄惣而
日本国中大神祗より可蒙御罰者也仍如件
つちのとのうし
天正十七年六月十七日 義宣花押白川殿
『白河市史 上』
【473】白河義親宛起請文
誓書之事
一於自今以後者、無二可申合事、付密事之」義、不可致口外候事、
一手抜表裏不可有之候事、付佞人取成」候者、互ニ可申顕事、
一条々証文進置候通、聊不可有相違事、
右之旨、於偽者、
梵天・帝尺・四大天王・堅牢地神・熊野」三所之権現・春日大明神、別而者、愛」岩山・八幡大菩薩・摩利支尊天、惣而日本」国中大小之神祇、各可蒙御罰者也、」仍証文如件、
天正十七〔己丑〕年七月廿六日 政宗（花押）◯血判
白河（義親）殿
『仙台市史 資料編10 伊達政宗文書１』
【474】白河義親宛証文
証文
一御本意之義、無如在」可相稼候、御本領之」事者、南東共ニ不可有」相違候事、
一御辺之拘入念ヲ、無」如在可相拘事、
一只今有境目被致奉公」面々、知行方乍勿論」不可有相違候事、
以上、
天正十七〔己丑〕年
七月廿六日 政宗（花押）白河（義親）殿
『仙台市史 資料編10 伊達政宗文書１』
【475】白河義親宛条書
条書
一御本意之儀、無如在可相稼候、乍勿論御」本領之事者、南東共ニ悉不可有別条候事、
一御辺拘之事、聊不令如在、入念ヲ相拘」可申事、并兵具・鉄砲・玉薬以下、無如在指入可申事、
一弓矢依手成、御領中令不作候者、黒河ニ」知行、弓矢一落居之間、可借進之事、
一義親・昭光御間、尽未来入魂、手抜無表」裏様ニ涯分可令意見候、万一昭光表裏」之義候者、令相談、何篇石川之事者、御当方」次第ニ可有之事、
一御会下之衆、以自分万一令通用候共、何篇」御作事之外、不可有之事、
以上、
（天正十七年）
七月廿六日 政宗（花押）白川（義親）殿
『仙台市史 資料編10 伊達政宗文書１』
国指定史跡 小峰城跡へのアクセス
- 〒961-0074 福島県白河市郭内
- JR東北本線「白河駅」より徒歩7分
- 東北自動車道「白河中央スマートIC」より車で9分
- 東北自動車道「白河IC」より車で15分
