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浪切地蔵尊

輝宗も信仰した地蔵尊が荒浜に流れ着き、浪切地蔵尊として祀られたという。

浪切地蔵尊の来歴

宮城県の東南部、阿武隈川南岸、阿武隈山地の東方に位置する亘理郡亘理町。その阿武隈川が大きく蛇行して海に注ぐ右岸に旧高須賀村(現亘理町荒浜)があり、舟運により河口港として発達した高須賀村の端郷「荒浜」には、海運の無事と子供の健やかな成長を願って祀られてきたという、浪切地蔵尊があります。

浪切地蔵尊は、江戸時代の後期に、古くから安達郡宮守村(現二本松市小浜)で祀られてきた「万人子守地蔵尊」の本尊を子供たちが持ち出したため、ある日の大雨によって阿武隈川に流れ出てしまい、荒浜の河口まで流れ着いたところを村人らが見付け、地蔵尊として祀ったのが始まりだといわれます。

宮守村の萬人子守地蔵尊は、政宗の父輝宗も厚く信仰する地蔵尊でしたが、本尊を失った宮守村では疫病が蔓延したといい、荒浜の人々が木像に刻まれた記銘を頼りに宮守村に送り届けると、忽ち疫病が治ったと伝わります。のちに荒浜では改めて石の地蔵尊を彫って祀り、今日まで厚く信仰してきたということです。

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浪切地蔵尊へのアクセス

  • 〒989-2311 宮城県亘理郡亘理町荒浜隈崎
  • 常磐線「亘理駅」より車で12分
  • 常磐自動車道「亘理IC」より車で10分
  • 震災前に浪切地蔵尊があった敷地は、阿武隈川堤防かさ上げ工事に伴う拡幅用地の対象となったため、現在地に移転となる

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