山形県南部、置賜地方の北端に位置する白鷹町。町域のほぼ中央、最上川の左岸に旧鮎貝村(現白鷹町鮎貝)があり、その河岸段丘上には、かつて鮎貝氏の居城であった鮎貝城があります。比高約二〇㍍の河岸段丘を巧みに利用して構築された複郭式の平山城で、応永三年(1396)鮎貝成宗の築城と伝わります。
鮎貝氏は、天文の乱で稙宗側であったにも関わらず、晴宗から一家として処遇され所領を安堵されたましたが、六代宗信は最上義光の姉を娶り最上家と結んで伊達家に謀反を企てるも、天正十五年(1587)政宗によって滅ぼされます。鮎貝家は次男宗定が継ぎ、伊達家の移封により柴田郡堤村へと移りました。
現在、二の丸跡には古八幡より移築された鮎貝八幡宮があり、本殿は天保十四年(1843)の建築で県指定有形文化財となっているほか、その脇には鮎貝城築城六百年記念事業として作られた鮎貝城再現模型及びその収蔵庫である鞘殿が建立されています。また鮎貝城二の丸跡として町指定史跡にもなっています。
鮎貝城跡へのアクセス
- 〒992-0771 山形県西置賜郡白鷹町鮎貝
- フラワー長井線「四季の郷駅」より車で5分
- 東北中央自動車道「南陽高畠IC」より車で40分