国指定史跡 仙台藩花山村寒湯番所跡の来歴
宮城県北西部に位置し、村域を一迫川が南東流する栗駒連峰南麓の山村である旧花山村(現栗原市花山)。その一迫川上流の渓谷に温湯温泉があり、付近を通る仙台藩と秋田藩を繋ぐ街道には、慶長年中に設置された仙北御境目寒湯番所跡が残されています。
この番所は、伊達政宗が岩出山入りしたのち、二百余年に渡って人馬・物資の出入りを取り締まった関所で、三浦半島にルーツを持つ三浦氏が代々関守として番所を守ってきました。安政二年に改築された表門は当時の街道を遮る形で立ち、棟には伊達家の竪三引両紋、その両端には般若面が付けられています。
明治二年の関所廃止で取り壊しの通達を受けるも、当時の関守三浦陽七郎は、関所の外側に道を付け替え、門は自宅の通用門として使用し、これらを私物と主張することで破却から免れたといいます。昭和初期には無住の空き家となっていましたが、花山村長と地元有志らが守りぬき、国指定にこぎつけました。
国指定史跡 仙台藩花山村寒湯番所跡へのアクセス
- 〒987-2511 宮城県栗原市本沢温湯12−1
- 陸羽東線「池月駅」より車で31分
- 東北自動車道「築館IC」より車で40分