梁川八幡神社の来歴
福島県中通り北部、福島盆地の北東部に位置する伊達市。市域北部、阿武隈川の右岸に、梁川八幡宮が鎮座することに由来するという、旧伊達郡八幡村(現伊達市梁川町八幡)があり、中世伊達氏の居城であった梁川城の北方には、亀岡八幡、富野八幡とも称される梁川八幡神社と旧別当寺の八幡山 龍宝寺があります。
八幡神社の創建については諸説あり、永観二年(984)石清水八幡宮を分霊したのが始まりとも、伊達氏初代朝宗が鎌倉の鶴岡八幡宮を高子岡に勧請し、亀岡八幡宮として祀ったのが始まりともされています。梁川が伊達氏の居城になると八幡林(当地:富野)に移され、応永三十三年(1426)十一代持宗が八幡宮を再建しました。
天文元年(1532)稙宗の桑折西山城移転によって桑折に遷座されるも当社は存置され、稙宗が丸森城に隠居すると崇敬するものも減り社殿も傾いたため、元亀二年(1571)輝宗が再建し、桑折から再び遷座されました。また、政宗が初陣翌年にあたる天正十年(1582)四月に参詣、同十六年には良覚院に命じて武具を献納しています。
近世には伊達郡六十六郷の惣社とされ、境内には若宮八幡、弁天堂、三重塔など多くの建物があったと伝わり、放生池であった観音堂の池などが現存しています。隣接する龍宝寺は、かつて亀岡寺といった旧別当寺で、森に囲まれた境内は中世伊達氏の鎮守社景観をよく残し、一帯が県指定史跡及び名勝となっています。
関連記事
RELATED ARTICLES
仙台市
仙台総鎮守 国宝 大崎八幡宮
梁川八幡神社/八幡山 龍宝寺へのアクセス
- 〒960-0722 福島県伊達市梁川町八幡堂庭11
- 阿武隈急行「やながわ希望の森公園前」より徒歩15分
- 東北自動車道「国見IC」より車で14分