鷺巣山 文殊堂の来歴
風土記御用書出 宮城郡国分荒巻村
一文殊堂
一文殊堂由来之儀ハ拙者先祖佐藤八大院右弟甚次郎兄弟両人相馬浪人山伏ニ御座候処親之敵御座候ニ付相馬を立除数年諸国を相廻リ右敵を尋申候処ニ慶長三年九月於紀州無果峯ニ討留兄弟共ニ御当国江罷下御奉公仕度段其節之良学院を以 貞山様江披露仕候処手柄之段被思召兄弟共ニ御扶持方被下置候由ニ御座候処右扶持方何程被下候哉相知不申候其後白石御陣最上御陣にも兄弟共ニ御供仕候由ニ御座候処白石御陣ニ而敵之首ヲ打取首尾能相勤申候ニ付同所御陣之節嶺八兵衛と俗名ニ被成下御知行被下置御家中ニ罷成申候由承伝申候事
一八大院相馬を立除候節守本尊鎮守御当国江持参仕候ニ付為御家御祈祷文殊堂相立申度段其節奉願山屋敷拝領仕自分ニ修復仕仮堂相立置申候処享保元年十月 獅山様御代右堂御立替以後同年十月廿五日 獅山様御参詣有之金百疋御献納被遊候毎年六月廿四日ゟ廿五日迄両日御祭ニ付廿五日ニハ 獅山様御代之中ハ御名代被指上候事
一八大院遷俗被仰付弟甚次郎両人 貞山様御代御家中ニ罷成候ニ付文殊堂為鉢守道心者壱人指置候庵相立置申候処前書之通右堂御立替被成下候節右之段相達只今ニ引続道心者指置当時ハ真言宗知厳と申者ニ御座候人数御改ニも右道心者拙者家内人数ニ書出申候宗旨等相定不申人品吟味仕指置来申候事
『宮城県史 第24(資料篇 第2)』
鷺巣山 文殊堂へのアクセス
- 〒980-0871 宮城県仙台市青葉区八幡6丁目10−18
- JR仙山線「国見駅」より徒歩32分
- JR「仙台駅」よりバスで「文殊堂前」下車、徒歩1分
- 東北自動車道「仙台宮城IC」より車で9分