中世には葛西氏の本拠地であったとも伝わる石巻城跡
宮城県の東北部、石巻湾に臨む海岸部に位置し、江戸期には伊達政宗の行った北上川河川改修工事によって、藩米を江戸へ積み出す河口湾として繁栄してきた石巻市。その旧北上川河口右岸の日和山と呼ばれる丘陵に、中世には葛西氏の本拠地であったという石巻城があります。
石巻城は、桜やツツジの名所である日和山にあり、山頂には老杉古松に囲まれ鹿島御児神社が鎮座、その境内が本丸跡であったと考えられ、中世には葛西氏が本拠地として城を構えていたとされるも、本拠地、時代には諸説あって定まっていません。尚、平成の発掘調査では、拝殿北側から空堀跡が見つかっています。
また日和山公園内には、河村孫兵衞重吉の像が建立されています。長州毛利家に仕えた孫兵衞は、伊達政宗に治山治水の技術を見出され家臣となり、北上川河川改修工事を実施。この大改修により、石巻から盛岡に至る舟運が開かれ、地域の発展に計り知れない恩恵をもたらし、七十四歳でこの世を去りました。
石巻城跡へのアクセス
- 〒986-0833 宮城県石巻市日和が丘2丁目
- 仙石線「石巻駅」より車で8分
- 三陸自動車道「石巻女川IC」より車で13分