萬歳峰 陽徳院の来歴
宮城県中央部、黒川丘陵の東端にあり、国指定特別名勝松島の中心部に位置する旧宮城郡松島村(現松島町松島)。その松島の一角に老杉に囲まれた古刹瑞巌寺があり、凝灰岩の岩窟で隔てられた北隣には、伊達政宗の正室愛姫の逆修道場として創建された萬歳峰 陽徳院があります。
萬歳峰 陽徳院は、藩祖政宗の死後、落飾して陽徳院と改めていた正室愛姫のため、二代藩主忠宗が瑞巌寺住職であった雲居禅師を開山として請い、母生前の逆修道場として慶安三年(1650)に造営されました。のちの承応二年(1653)愛姫が江戸で没すると、遺骸は松島に運ばれ、陽徳院裏手の山中に葬られました。
愛姫の七回忌に当たる万治三年(1660)綱宗によって霊屋が築かれ、宝華殿と称されました。元禄十年(1697)火災により建物は焼失するも宝華殿は類焼を免れ、元禄十六年(1703)に再興、現本堂は三代目となります。また、大正十四年(1925)以来、陽徳院には禅の専門道場が設けられ、現在は拝観謝絶となっています。
萬歳峰 陽徳院へのアクセス
- 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内93
- 仙山線「松島海岸駅」より徒歩9分
- 三陸自動車道「松島海岸IC」より車で11分
- 現在は非公開のため見学はできません