万人子守地蔵尊の来歴
福島県中通り北部、安達太良山の東麓と阿武隈高地の西斜面にまたがって位置する二本松市。市域の南東部、移川の支流小浜川流域に旧安達郡宮守村(現二本松市小浜)があり、南北に通る本宮街道の西側には、奥州唯一の霊験あらたかな子供の守護神として広く知られてきたという、万人子守地蔵尊があります。
地蔵尊発祥の時代は定かではないものの、およそ六百年前とされ、一方では伊達輝宗の時代とも、江戸末期ともされています。縁起によれば、あるとき子供が地蔵尊を持ち出し、河原に置き忘れて流されてしまうも、のちに亘理の荒浜に打ち上げられ、書き込まれた文字を頼りに再び宮守村に帰り着いたといわれます。
地蔵尊には古くから、子供の健やかな成長を祈願するため、子地蔵を借り受けて綺麗な着物を着せ、感謝を込めて毎年の例大祭に親地蔵のもとへ里帰りさせるという風習があり、伊達輝宗が宮森城に居住の際には、小浜城に居住していた我が子政宗の身体堅固・武運長久を朝夕祈願したと伝えられています。
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万人子守地蔵尊へのアクセス
- 〒964-0313 福島県二本松市小浜反町1
- 東北本線「二本松駅」より車で18分
- 東北自動車道「二本松IC」より車で16分