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白石山 常林寺

旧白石城ニノ丸で一刻毎に時を知らせた時の太鼓が現存する。

白石山 常林寺の来歴

宮城県南部、旧白石本郷(現白石市益岡町ほか)西部の小丘陵にあり、伊達領南の国境を守る城であった片倉氏の居城、白石城。その空堀で区切られた南側の一帯に、かつて寺囲と呼ばれた地域があり、白石城二の丸の北東隅にあった「時の太鼓」を保管する白石山 常林寺があります。

常林寺は、正中二年(1325)安国上人の開基で、片倉小十郎景綱の代に現在地に移ったと伝わります。本堂天井の一隅には、かつて白石城の太鼓堂で使われていた「時の太鼓」が現存するほか、境内には、桜前線に先駆けて県内で最も早く開花する「常林寺のエドヒガンザクラ」があり、広く親しまれています。

刈田郡白石本郷常林寺書出

時宗白石山常林寺

一開山之事 当寺ハ相州藤澤遊行寺第五世安国上人勅命ヲ以念仏道場ヲ天下諸国ニ被相建候節正中二年十月於亘理郡開山ニ付当安永六年迄四百五十七年ニ罷成候事

一小名之事 寺小路 ◯一故事来歴之事

一本并末寺之事 本山ハ相州藤澤清浄光寺ニ御座候但末寺無
御座候事

一寺格之事 片倉小十郎家中

一最初之地移替之事 最初ハ亘理郡ニ住居仕候処小十郎先祖片倉備中景綱慶長八年亘理城ゟ当所江引移候節供仕罷越候事

◯一寺領并御寄附之事 ◯一御墓所并御位牌之事 ◯一御参詣又者御成之事 ◯一御詠歌等惣而拝領物之事 ◯一御目見并御意等有之候事

一古キ什物之事 一阿弥陀如来 壹体
  右御長等委細之儀ハ村書出江御書上仕候事

◯一古キ墓所之事
 一別当所之事
  一弁財天堂 御長等委細之儀ハ村書出江御書上仕候事先年ゟ有来候古仏ニ御座候処及大破候付宝永六年当寺第廿五世先住智監再建立仕遊行上人第四十八世賦国上人御巡行之節導師被成置候事

◯一境内景地之事

一開山ゟ当住迄歷代之道号宝名之事
 開山 安国上人  二世 覚阿安了  三世 学阿了雲
 四世 覚阿白順  五世 覚阿白木

  右者当村処生ニ而当時当寺住職御座候処一派吟味を以相撰び本山藤澤遊行寺第九世相続仕候由申伝候事

 六世 覚阿白円  七世 覚阿白岩  八世 覚阿知法
 九世 覚阿聞達  十世 覚阿賢澄  十一世 覚阿慈雲
 十二世 覚阿還良  十三世 覚阿円立  十四世 覚阿汶察
 十五世 覚阿弁道  十六世 覚阿泰道  十七世 覚阿弁碩
 十八世 覚阿珉順  十九世 覚阿専了  廿世 覚阿義寛
 廿一世 覚阿達伝  廿二世 覚阿良知  廿三世 覚阿寬全
 廿四世 覚阿露秀  廿五世 覚阿智監  廿六世 覚阿洞寬
 廿七世 覚阿大円  廿八世 覚阿快周  廿九世 覚阿弁序
 卅世 覚阿白法  卅一世 覚阿澤春  卅二世 覚阿澤音
  以上八ヶ條

御案当拾六ヶ條之内印仕候分八ヶ條之品無御座候事
右之通風土記御用ニ付此度相改御書上仕候 以上
  安永六年七月

『宮城県史 第23(資料編 第1)』

【常林寺】

白石町南小路にあり。白石山と称し、相模国鎌倉郡藤澤村清浄光寺の未寺、時宗遊行派、本尊は阿弥陀如来、現住職萩本知念。

後醍醐天皇の正中二年甲子十月本山第五世安国上人の開基、当時現白石駅付近にありしを、片倉景綱公の時現在の地に移せり。其後火災にかゝり現伽藍は明治二十年起工二十三年の落成なり。安国上人は布致して白石に来り常林寺を開き、後仙台に移り其の地に寂す。徴証物件、一遍上人御書一軸、安国上人御書一軸、時太鼓一個(白石城時代使用)住職之を保管す。

『刈田郡誌』

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白石山 常林寺へのアクセス

  • 〒989-0248 宮城県白石市南町1丁目7−35
  • 東北本線「白石駅」より徒歩16分
  • 東北自動車道「白石IC」より車で9分

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