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室町末期は伊達氏によって厚く保護され、境内には別当神宮寺など十二坊があった

山形県南東部、奥羽山脈西麓に位置し、屋代川と和田川の扇状地にひらける東置賜郡高畠町。町域北部、屋代川沿いを東西に走る二井宿にいじゅく街道沿いに旧置賜郡安久津あくつ村(現高畠町安久津)があり、江戸時代には鳥居町と呼ばれた街村の中心には、西の成島八幡に対し東之八幡と称された安久津八幡神社があります。

安久津八幡神社は、貞観二年(860)慈覚大師円仁によって創建された阿弥陀堂を前身とし、康平年間(1058 ~ 1065)源義家によって鎌倉鶴岡八幡宮から八幡神が勧請されたと伝えます。鎌倉期は長井氏、南北朝から室町期においては伊達氏によって厚く保護され、成島八幡と並んで郡内有数の格式を誇りました。

明応九年(1500)伊達尚宗、天文五年(1536)伊達稙宗、天正十九年(1591)に伊達政宗が社殿を再建し、棟札等にはその名が残ります。伊達氏の移封により社領を没収され一時衰退するも、慶長五年(1600)上杉氏から神領五十石が寄進され、元和三年(1617)に直江兼続を大檀那おおだんなとして拝殿が建立されました。

現在の本殿は宝暦五年(1755)上杉重定しげさだによって再建されたもので県指定有形文化財となっています。宝形造ほうぎょうづくり舞楽殿ぶがくでんは室町末期のものとされ、秋の例大祭で奉納される延年舞えんねんまいは舞師である大地権太夫家に一子相伝いっしそうでんとして受け継がれ、かつては奥州名取郡熊野社などにも招かれ、舞師として舞を指導してきました。

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安久津八幡神社へのアクセス

  • 〒992-0302 山形県東置賜郡高畠町大字安久津2011
  • 奥羽本線「高畠駅」から車で14分
  • 東北中央自動車道「南陽高畠IC」から車で9分

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kenc0224

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南奥羽の名所旧跡を悠々閑々と訪ね歩き、物見遊山に日を暮らす掃苔家で巡拝家、偶に登城家なブロガー。掻い撫での道楽なため歴史は苦手。大河は、独眼竜政宗、炎立つ、八重の桜(会津編)、真田丸がお気に入り。雨降りの日は籠居して、家紋の図案を物します。